媒介契約とは

ご自宅を売却する際、不動産仲介会社に購入の相手を見つけることを依頼し、不動産仲介会社と締結する契約を「媒介契約」といいます。

この媒介契約に基づき、不動産仲介会社が買主様を紹介し、両者で不動産売買について合意したときに結ぶ契約を「売買契約」といいます。不動産仲介会社を利用する場合、まずは媒介契約を結ぶことになります。

一般媒介契約とは

一般媒介契約は、複数の不動産会社に仲介を依頼することができる契約です。また、依頼者が自分で購入希望者を見つけた場合も売買可能で、制限が少なく比較的自由に売却活動ができる契約です。

ただし指定流通機構（レインズ）への登録義務も不動産会社の任意で、販売状況の報告もありません。
一般媒介契約は、複数の不動産会社と契約を結ぶことができる点が、最大のメリットと言えるでしょう。

1社しか契約のできない専属専任媒介契約・専任媒介契約とは異なり、自社が成約させなければ仲介手数料が発生しないため、不動産会社が競争し、早くに売却できる可能性があります。
ただし、仲介会社からしてみると人気エリアにある、相場よりも値段が安いなど、好条件な物件でもない限り、経費と時間を掛けて積極的に売却活動をしてくれることはないでしょう。

この他社に成約が決まってしまう可能性があるというのは、市場価格より高値を狙いたい場合や、あまり需要のない物件にとってはデメリットになってしまいます。

専任媒介契約とは

専任媒介契約は、1 社のみに物件の売却を任せる契約です。他の不動産業者には媒介を依頼できず、業者の責任において広告や販売活動を行うことになります。そのため、販売力に自信がある不動産業者を選ぶことが重要です。

メリットとして「レインズ」への登録義務や 2 週間に 1 度以上の売却活動報告が必要となるので販売活動に責任を持たせることができるのと成約報酬を前提とした売却活動にコストをかけやすいという点があります。

専属専任媒介契約とは

専属専任媒介契約は、1 のみに物件の売却を全て任せる契約で、他の不動産業者はもとより自己発見取引でさえも NGとなります。

メリットとしてはレインズへの登録や報告義務は 1 週間以内となります。面倒なことは少しでも避けて丸投げしたいという時にはおすすめです。

まとめ

どの契約を選んでも、メリット・デメリットがありますが、結局のところ不動産会社と依頼者との信頼関係が最も重要になります。

契約の種類だけで、購入希望者が見つかるということはありませんので、複数社に頼みたいのか、販売活動の報告をしっかりと受けたいのか、自分で購入者を見つけて交渉する可能性なども明確にしたうえで、相談して納得のいく不動産会社と媒介契約を結ぶことが大切です。